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前頭側頭葉変性症の診断

家族が話す内容や本人のしぐさが診断の決め手になります。

前頭側頭葉変性症のほとんどは、現れている症状

によって診断することが可能です。




そのため、一緒に生活している家族から本人の話を

聞くことや本人のしぐさを観察することが最も

重要です。


本人には、自分が病的な状態があるという自覚

(病識)がないことが多いので、家族の話が

参考になります。


そのため、家族は、なにか気が付いたことがあれば

細かいことでも医師に伝えましょう。


専門的な知識と経験をもつ医師であれば、

家族の話を聞いただけで、ほぼ確実に診断が

可能です。


他の認知症の原因となる病気との鑑別

をするためにMRI、SPECT(スペクト)

などの画像検査が行われることもあります。


ただし、これらの検査はあくまでも

ほかに病気がないことや、医師が把握した

病状に対応する脳の萎縮や血流の低下を

確認するための補助的なものです。


認知症を起こす原因となる他の神経細胞

が変形する病気と同様に、前頭側頭葉変性症を

根本的に治す方法は、今の段階ではありません。


しかし、記憶や日常生活の動作は比較的

保たれる病気なので、適切な治療を受けたり、

適切な介護を行うことで、長期間自宅で

の暮らしを続けることができることもあります。


そのためには、早期に受診し、早期に治療や介護

を開始することが大切です。


前頭側頭葉変性症の治療

前頭側頭葉変性症の治療では、早期から適切な介護を行い、

時には薬の力を借りてより良い状態を保つように

します。


前頭側頭葉変性症では、アルツハイマー病などとは

異なり、多くの場合は、食事や着衣などの基本的な

日常生活の動作を行うことができるため、それらについて

の介護は必要がないということができます。


でも、反社会的な行動などについては対応が必要です。

介護を工夫することで対処していくことが重要です。


同じことを繰り返すという症状で習慣を作る

前頭側頭葉変性症の介護を行ううえで、

重要なことは、神経細胞が変性し続けていく

進行性の病気であることを理解することです。


病状は徐々に進行し、それに伴い病状も変化していきます。

そのため、早期から病状に合わせた適切な介護を

行うことが大切です。


常同行動をうまく利用することで介護がうまくいく

こともあります。

男性の前頭側頭葉変性症のある人では、発症から

5から6年すると、入浴を拒否するようになることが

よくあります。

そうなる前から、例えばデイサービスで週3回は

入浴するというような習慣をつけておきます。

こうしておくことによって、何年かたって言葉での

コミュニケーションが難しくなり、自宅でも入浴を

嫌がるようになった場合でも、決まった曜日の

デイサービスの入浴は本人の常同行動になっているので

抵抗がないという場合もあります。


このようにして、常同行動をうまく利用することで

生活するうえでの困難を解決することが可能です。


残された言葉を練習する

意味性認知症の場合は、言語の症状も進行していきます。

初期にはいくつかの言葉の意味がわからなくなるだけですが、

進行して失われる言葉が増えていくと

日常生活に支障をきたすようになります。

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失われた言葉はたとえ学習したとしても

コミュニケーションに利用できるレベルには

回復しない場合がほとんどです。


そこで、残っている言葉の中で、失われると

生活に支障を来しそうな重要な言葉の

練習を継続して行います。


そうすれば言葉が失われる速度が遅くなり、

コミュニケーションがとれる期間を延ばす

ことができるようになります。


うつ病で使われるSSRIが有効とされている

前頭側頭葉変性症の薬物療法というと、

かつては抗精神病薬の鎮静作用で病状が

現れるのを抑えていました。

ところが最近では、抗うつ薬の一種である

SSRIが効果的であることが分かり、治療に

使われるようになりました。


SSRIは脳の神経伝達物質の1つである

セロトニンを増やす作用がある薬です。

根本的に治すための治療ではないが、

この治療によって、常同行動や自発性の低下、

食行動の異常などのが改善するといわれています。


前頭側頭葉変性症のある人は比較的若いことが

多く、現在の段階では、受け入れ態勢が整っている

施設はあまり多くありません。

そのためにも、早期から適切な介護を行うことで

長く自宅で暮らせるようにすることは

とても重要です。


神経細胞が変形するその他の認知症

神経細胞が変形する病気で、認知症の原因となるものとして

アルツハイマー病、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症

があげられます。

しかし、進行性核上性麻痺と大脳皮質基底核変性症

なども、神経細胞が変性する病気で、認知症を来す

ことがあります。


この2つの病気はどちらもパーキンソニズムが現れるため

パーキンソン病関連疾患に分類されています。

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進行性核上性麻痺

40歳以上の人に発症し、60歳代で発症が最も

多くなります。

歩行障害から始まって、進行すると認知機能障害

も現れます。

症状は徐々に進行していきます。

病変は大脳基底核と脳幹に起こります。

それに伴い前頭葉の神経細胞に神経原線維変化

が起こります。

特徴的な症状には、眼球が上下に動きにくくなる、

背中や首が棒のように固くなり動かせなくなる、

転びやすくなることなどがあげられます。


転倒では、特に後方に転びやすくなります。

また、認知機能に障害が起こり、

物忘れが現れたり、自己中心的な行動を

とったりするようになります。

パーキンソニズムに対しては薬を使うと

ともに、転倒に配慮した介護が行われます。


大脳皮質基底核変性症

大脳皮質と大脳基底核の両方が障害される病気です。

50~70歳代に発症して失行(しっこう)などの認知

機能障害があらわれ、症状は徐々に進行してきます。


パーキンソニズムは主に手足に起こり、左右差が大きい

ことが特徴です。

また、うつ症状が起こり、治療が必要になることも

あります。

パーキンソニズムに対してはパーキンソン病の

治療薬などが用いられています。