スポンサーリンク


【軽度認知障害とは】認知症になる前に認知症予防をする



http://blogs.yahoo.co.jp/retire0611/38193830.html

軽度認知障害とは

軽度認知障害とは認知機能が少し低下しているが、

認知症とは言えない状態を指しています。

軽度認知障害は、認知症の研究が進んだことにより

早期診断、早期治療が必要になったことから生まれた概念です。

予防法は現在研究中だが、早い時期から対応が可能となった

ため、BPSDの予防が期待できます。


認知症における認知機能の低下は、多くの場合は

ある日突然起こるのではなく、少しずつ起こっています。


このときの健康な状態と認知症の間の状態を

軽度認知障害(MCI)といいます。

厳密な定義はなく、健康な状態から認知症へ移る

途中段階のことを指します。


認知症では、認知機能の障害だけでなく、

日常生活を送る機能がも障害とされるため

何らかの介護が必要となります。


でも、その前の軽度認知障害の段階では、認知機能

の障害があったとしても、日常生活を送るのに

大きな支障はありません。


こうしたグレーゾーンは従来の診断基準では

認知症と診断されません。

でも、認知症の研究が進んでいくにつれて

認知症になってから治療をするのは遅いのではないか

という考えがうまれるようになりました。


そのために、専門家の間で、その前段階を

的確にとらえることを目的として、いろいろな

考え方が生まれてきました。

その中でももっとも支持されているのが

軽度認知障害です。


早期発見・早期治療の必要性

認知症の原因のうち、特に研究が進んでいる

のがアルツハイマー病です。


この病気では、アミロイドβという物質が

脳の神経細胞の外側に蓄積されることが

わかっています。


また、リン酸化したタウたんぱくが

神経細胞に凝集し、神経原線維変化を起こす

こともわかっています。


これらが神経細胞を死滅させる原因だと

いわれています。


そして、神経原線維変化に先立って、

アミロイドβが蓄積されるため、

アミロイドβによる神経細胞への悪影響が

神経細胞死の原因として考えられています。


これはアミロイド仮説と呼ばれています。


アルツハイマー病の薬は今のところ症状の

進行を遅らせるものしかなく、根本的に

治療する薬の開発が期待されています。


根本的な治療の研究・開発ではアミロイド仮説

に基づき、アミロイドβの凝集や蓄積を

阻害する薬が考えられていますが、今まで

期待したような効果が得られていません。


そのため、根本的には認知症に至る前段階である

軽度認知障害の段階で治療を始める必要があると

考えられるようになったわけです。


アミロイド仮説から新しい検査、評価方法を検討

早期診断のためにアミロイド仮説から生まれた

検査法にはアミロイドイメージングというのがあります。


この検査は、アミロイドβだけに結合する医薬品を

静脈注射してからPET(ペット)という画像検査法

を用いて、脳にどのくらいアミロイドβが蓄積

しているかを画像化する方法です。


今はまだ一部の医療機関や研究機関でしか行われて

いません。

しかし、軽度認知障害から認知症への進行を追跡

するための手段として注目されています。


でも、アミロイドβが蓄積されていても認知症に

ならない人もいます。


その理由も含めて認知症の原因や経過や治療方法などを

研究するためにアメリカ、欧州各国、オーストラリア

日本でADNI(アドニー)というアミロイドイメージング

などを使った調査が行われています。


軽度認知障害には客観的な診断方法がないため

本人や家族から話を聞いて総合的に判断している

というのが現状です。

スポンサーリンク






もちろん、MRI検査や認知症のスクリーニング

検査であるMMSEも行われています。


ただし、MMSEがいくつからいくつまでなら

軽度認知障害などといった診断基準はありません。


診断はあくまでも家族からの問診で聞き取りを

した内容や、本人の反応を医師が観察して

その内容を診断基準にします。


診断でのポイントは、記憶障害があっても生活障害

(日常生活に支障)がないということです。

認知症が進行していくと排せつや着替えなどにも

介護が必要になってきます。


しかし軽度認知障害では物忘れがあっても

自分でこまめにメモしたり、家族の支援があれば

それほど不自由なく暮らせます。


ただし、記憶障害や生活障害は生活環境によって

色々と異なるため、明確な基準はありません。


生活障害の一般的な例としては、同じ内容の電話を

同じところに何度もかける、約束を守れなくなった、

車を運転していて道に迷う、同じものを何回も買ってしまう、

処方された薬をなくしてしまうことなどが

あげられます。


診断をするためには本人の話を聞くことが重要ですが、

本人は自覚をしていない場合があります。

家族などの周りの人にしかわからない問題もあるため

受診をする時にはささいなことでも医師に伝える

ことが重要です。


軽度認知障害の場合、運動などを行うと

脳に良い刺激を与えることができます。


人口全体のうちで認知症になる人の割合

(有病率)は、調査機関や地域によって異なります。


65歳以上の高齢者全体の11~17%に軽度認知障害

がみられると考えられています。


そして1年あたり、そのうちの10%ぐらいが

認知症に進行するといわれています。


軽度認知障害とわかったら、記憶障害があっても

できるだけ生活は自立している状態を維持し、

認知症へ移行するのを防ぐようにしていきます。


ではどうやったら認知症になるのを防ぐことができる

のでしょうか。

認知症の起こる原因自体が明確に解明されていない

ので、予防法は研究中の段階としかいえない

というのが現状です。

しかし、運動を行うことが認知症予防に有効

ではないかといわれています。

最近の研究では1日30分、週5回のウォーキング

に相当する以上の運動量を10年以上行っている人を

アミロイドイメージングで調査したところ、

アミロイドβが蓄積していると認められる

人がいませんでした。


また、ほぼ全員脳脊髄液中のアミロイドβが

高値でした。


つまり、アミロイドβがきちんと脳から排出

されていたのです。


運動は高血圧や糖尿病などの生活習慣病

の予防や治療にも有効です。


適度な運動は心身の健康維持に効果があるので

積極的に行いましょう。


高血圧、糖尿病の治療

特に糖尿病などの生活習慣病があると

認知症になりやすいというデータがあるため、

血圧や血糖値をしっかり管理しましょう。


緑茶に多く含まれるカテキンは抗酸化作用

がある物質として知られていますが、

脳梗塞の発祥の抑制や弱った神経細胞の修復

にもかかわっていることがわかっています。


カレーのスパイスに含まれるクルクミン

という成分や魚油などにも認知症の予防効果が

あるといわれています。


軽度認知障害から認知症への進行を確実に

防ぐのは難しいが、軽度認知障害の段階から

治療を始めることでBPSDが現れにくくなる

と考えられます。